インナーチャイルドは癒さなくていい
自分を「可哀想な人」にしない
「インナーチャイルドが傷付いている」
と思っている人は、もしかしたら、インナーチャイルドが傷付いている自分でいることに何かしらのメリットを感じているのかもしれません。
「そんなことあるわけないじゃないですか!」
「早くインナーチャイルドを癒して楽になりたいんです!」
という声が聞こえてきそうですが、実は、大きな視点で見ると、人間というのは毎分毎秒、行動の選択をする中で、「自分に最もメリットがある」と感じることを選び取っているのだそうです。
例えば、
・自分で立って前を向くことが怖い人
・チャレンジするのが怖い人
・実践しながら進むことが億劫な人
・ポジティブでいることに慣れていない人
このような人々にとっては、インナーチャイルドワークは格好の心の拠り所です。
なぜなら、そうやって傷付いた自分を見つめ、癒すふりをしていれば、前を向いて新しくチャレンジをする必要もなければ、外の世界で実践をする必要もなければ、ネガティブな自分をインナーチャイルドのせいにして、永遠に終わらない「癒しのワーク」とやらをすることで、『向き合っている』気になれるのですから。
そうやって、「可哀想な自分」「癒されない自分」を作ることで、前に進むことから逃げる言い訳をしているのです。
人は、「今」を見れば、成長を余儀なくされます。
また、まだ見ぬ「未来」を見ると、希望と同時に不安を抱くものです。
それに対して、すでに経験済みの「過去」を見つめることは、自分が経験してきたことであるという安心要素が心のどこかにあるものなのです。
しかし、そうやって「可哀想な自分」を前提として認め、そこを見つめている限り、魂は「もう先に進みたい」と叫び続けます。
せっかく「経験」をするために生まれてきたのに、それではあまりにも自分に対して失礼ではありませんか?
もしあなたが、「インナーチャイルド」という言葉に囚われているとしたら、そろそろその沼から這い出る準備をしていきましょう。
注意の矛先を変える
インナーチャイルドに限らず、何か特定のことで長年悩んでいる場合というのは、「自分の意識がずっとその方向を向いている」ということになります。
ですので、どんなにやってくる現象を「癒し」たとしても、意識がそこに向いてる限り、それは終わりません。

このように、本人の『注意』がインナーチャイルドや過去に向いている限り、出来事はそれらとリンクされ、永遠に終わらない「癒し地獄」のループが始まってしまいます。
「じゃあ、根本を癒せばいいのでは?」
と思うかもしれませんが、初級の特典の部分で触れたように、「根本」とはつまり「潜在意識」のことで、その潜在意識には魂が刻んできた全ての経験や情報が詰まっています。
それは、小さなブラックホールのようなもので、そこにある全ての情報を把握し、癒すことはほぼ不可能だと思ってください。
イメージとしては、「ネット上にあるネガティブな情報を全て消す」と言っているようなものです。
それがいかに途方もない作業なのかが想像できると思います。
自信を付けたければ前を向くこと
人はみな、大なり小なり、インナーチャイルドもトラウマも持っているものです。
一つもそんな経験をせずに、今世を終える人はいません。
ネガティブな経験もポジティブな経験も、等しく味わうことで魂は磨かれていきます。
ですので、「傷付いた自分」を否定しないでください。
それも含めてあなたなのです。
そして、そうやって経験をしながら、ここまで歩んできた自分がいかに美しいかを知ってください。
ダイヤモンドですら、削らなければ光らないのです。
心が削られたとき、あなたは「何かを失った」と思うかもしれません。
しかし、実際は、削られることで磨かれているのです。
魂や潜在意識に刻まれた記憶は、過去世でのあなたが懸命に生きた証です。
それを消してしまえば、きっと「今」のあなたの良さも失われてしまうでしょう。
ですから、今世のあなたも、過去にばかり目を向けず、「今」を生きましょう。
そして、もし、あなたがそうやって「過去」を生きている人がいたら、その人の過去も愛し、いかにその人が素晴らしい存在であるかを伝えてあげてください。
その一言で、きっと彼らも前を向けるはずです。
そうやって前に進めたときに、本当の「癒し」があなたの中にやってくるかもしれませんよ♪